FREDDY

デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ミュージシャンのロブ・ゾンビが監督デビューを果たした2003年公開のホラー映画『マーダー・ライド・ショー』の続編である本作は、殺人鬼一家によって殺された自身の兄の復讐に燃えるワイデル保安官率いる警官隊との銃撃戦から逃れ、行く先々でゲーム感覚で残虐な殺戮劇を幾度となく繰り返す殺人鬼一家・ファイアフライ家の逃避行と、ワイデル保安官による常軌を逸した追跡劇・復讐劇が描かれたものとなっているのだが、まず触れたいのは、独創性に優れた色彩豊かな世界観と奇抜なキャラクターが際立っていた前作とは打って変わって、見た目重視という印象など全く受けることのない殺風景な荒野や、そこに佇むモーテルを舞台としていて、映像の色彩や視覚効果なども抑えつつ、コメディも控えめでファイアフライ一家による殺戮劇もバイオレンス色が強く血生臭さが感じられる。そして殺戮劇の標的となっていた若者たちに襲い掛かる恐怖を描いていた前作とは異なり、今回は殺人鬼一家が追われる身となり、復讐心を燃やすワイデル保安官によって命の危機に瀕していく彼らの姿を映し出しつつ家族ドラマをも紡いでいて、テイストの違いに違和感を覚えてしまうかもしれませんね。それでも本作はとても見応えがあって面白かったですし、わりかしシンプルな仕上がりになっていたことで、シド・ヘイグやビル・モーズリイをはじめとしたキャスト陣の怪演に潜んでいた演技力の深みというものも見れ、ファイアフライ家の異常性はもちろんのこと、人間味も映像から伝わってきた点は高評価。ラストの銃撃戦からはどこかカッコ良さも感じられましたし、殺人鬼一家により一層愛着が。次作も観てみたいと強く思わされましたね。とても良かった。
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