真っ黒こげ太郎

デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜の真っ黒こげ太郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作からジャンルも作風も様変わり!!!

だが、バイオレンスと胸糞悪さはパワーアップ!!!

そしてドラマ性も…!?



前回で殺戮の限りを尽くし、それ以降も日夜殺戮を繰り返していた狂人一家のファイアフライ一家。
しかし、何と警察に殺戮し放題なのが発覚し、警官隊に家を取り囲まれてしまう!!!
犠牲者や逮捕者を出しつつも、どうにか逃げ出したファイアフライ一家。
彼らはあちらこちらで殺しを行いながらも逃避行を開始するのだった。

一方、前作で親族を殺された保安官のワイデルも彼らを追い詰める為に手段を択ばなくなってゆき…。



殺戮を重ねる狂人一家が一転、逃亡者として逃亡する様を描いた、バイオレンスドラマ。
「マーダー・ライド・ショー」の正式な続編ながら、中身は前作とは完全に別モノ!!!

前作は「悪魔のいけにえ」をベースに何でもありなホラーワールドを、ギラギラした演出で描きまくっていた。
しかし本作では、そういった描写は殆どなくなり、リアルで徹底的に乾いたタッチで描かれるバイオレンスな70年代風ロードムービードラマに様変わり!!!!

前作がもろにパンクなホラーだったので、まさかここまでジャンルが変わってしまうとは思わなかったので、かなり以外でした。
(なお、凝った映像表現が無くなったので、映画としてはかなり観やすくなりましたw)

そんな様変わりしまくりな本作は、前半は狂人一家の凶行が描変えるのだが、これがかなり胸糞悪い。
前作でも結構な酷さだったが、今回は前作が生ぬるかったと思えるくらい極悪!!!
観ていて腹が煮えくり返りそうでした。

しかし、中盤から彼らの家族愛が少しづづ描かれ、更には狂人達が逆に追われ、痛めつけられる立場に。
どう考えても、自業自得なのに、痛めつけるキチガイ保安官が逆に凶悪な存在になって行く。

そしてラスト、家族の思い出と共に彼らが行きついた果て…。
…普通ならかなり気が晴れるハズなのに、何とも複雑な気分にさせられた。


前作とは全く違う内容で、ホラーの玉手箱みたいなやつを期待すると肩透かしを喰らうだろうな。

しかし、狂気のドラマも狂人達のドラマもひたすら乾いたタッチで最後まで描ききった本作に、何つーか、心をぐちゃぐちゃにされた。

…とにかくすごい逸品だった。
上手くは言えんが、心を揺さぶられるってこういう事なんだろうな。

とにかく色々とぶっちぎりながらも、徹底的に冷めた視線で描き切った本作。
俺は前作よりも好きです。

…でもこれの続編ってどうなるん?w