がちゃん

鬼軍曹ザックのがちゃんのレビュー・感想・評価

鬼軍曹ザック(1950年製作の映画)
3.9
舞台は朝鮮戦線。
分隊全滅で一人取り残されたザック(G・エヴァンス)は戦災孤児に救われ戦線を後退、敗残兵の一団と合流し、その指揮を取る。古寺に立て篭る彼等はやがて敵の狙撃兵の急襲を受け一人又一人撃ち殺されて行く……。

相当ハードな戦争モノです。
実際に朝鮮戦争時に制作されたので、戦意高揚を煽っているようだが、キャンプ地として構えた古寺で、一人、また一人と殺されていくのは観ていて辛い。

主人公ザックが、一瞬気を違えたかと思われるシーンは、スピルバーグの『プライベート・ライアン』(1998)に引き継がれる。

この作品を観ると、後に制作されるベトナム戦争モノの、『プラトーン』(1986)なんかも影響を受けているように思う。

そういえば、キューブリックの『フルメタル・ジャケット』(1987)でも、一人のスナイパーに次々と兵士がやられてしまうシーンがあった。

敵の大群が襲い掛かってくるクライマックスも迫力あり。

時折ギャグを挟みながらも、シリアスにそしてハードに展開する戦争映画。主人公が味わうラストの虚しさ・・・

感情移入してしまいました。

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