TAK44マグナム

モータル・コンバットのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

モータル・コンバット(1995年製作の映画)
2.7
アメリカで大ヒットした実写取り込みのグラフィックが特徴(後にポリゴン化)の格闘ゲームを原作として、「バイオハザード」の監督が映画化したもの。

荒唐無稽すぎる世界観は原作のゲームそのままに、製作当時としては積極的にCGを多用して、その雰囲気の再現に努めている感じ。
CGのレベルは、現在の目で見ると稚拙で、例えるなら日本の戦隊やライダーと同レベルもしくは落ちるぐらい。それでも効果的に使用しているので、まあまあ見れないほどのものでもなく、魔法の様な技や怪しげな闘技場の再現に一役買っています。

ストーリーは、魔界が人間界を支配するためにモータルコンバットと呼ばれる武術大会を開き、10回連続で優勝した方が相手の世界を支配できる。9回連続で魔界が勝っているため、人間の守護者である雷の神ライデンが、三人の若き武術者に最後の希望を託す・・・というもの。
・・・・・うーん、はっきり言って、小学生が昼寝した時にみた夢みたいに、どうしようもない設定ですね(苦笑)

原作ゲームは、究極神拳と呼ばれる、人間の身体がバラバラになってしまうようなフィニッシュムーブ(必殺技)が人気だったわけですが、そのあたりのゴア表現はほとんど無いです。
絶対零度の技を操る忍者サブゼロが、相手を凍らせて粉々にする・・・といった場面はありますが、それぐらいの表現におさえてあります。

真面目に観ると失笑ものの映画ですが、あくまで原作を忠実に再現した映画として捉えるなら及第点でしょう。
ゲームの実写化としては他に「ストリートファイター」や「鉄拳」など色々ありますが、そのリスペクト度は一番高いのではないでしょうか。
ただし、アクションはどことなくヌルいし、ヘンテコな登場キャラは好き嫌いが分かれると思われるので、あまりオススメできる映画でもありません。

何故かバトルになると鳴り響くダンスビートな音楽は、時代を感じさせはしますが、これはこれで恰好いいので必聴かと思われます。

ブルーレイとしての画質・音質はとくだん褒められたものではないですが、特典に入っているアニメは非常に怪作で、一見の価値ありです(笑)
古い海外アニメな感じなのに、バトルシーンだけ突然ポリゴン化。しかもプレステ1の頃より酷いポリゴンに、どこか懐かしさをおぼえてしまう年代の方なら・・・といった限定での「一見の価値」ですけれどね。


※再レビュー

セル・ブルーレイにて