TakayukiMonji

kocoronoのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

kocorono(2010年製作の映画)
4.0
bloodthirsty butchersの生々しさの詰まったドキュメンタリー。
劇中で、フロントマンの吉村が「伝説になっちダメなんだよ。生きていかなきゃ、いつ死ぬかわからないんだから」と語っていた。この作品の3年後に、急逝し、伝説になる。
吉村なくしては成立しないバンドであることは誰しもわかっているが、この3人、そして2003年に田渕ひさ子が加入した4人でなければブッチャーズでないことがよくわかる。絶妙なバランス。絶妙な人間関係。ここをちゃんと描いていて、彼らが日本のロックのオリジネーターであることが本当によくわかる。これぞバンドのドキュメンタリー。
吉村と小学校からの同級生であるベースの射守矢は「アーティストと呼ばれたくない。バンドの人、と呼んでほしい。」と語り、吉村によって生かされていると語る。
ドラムの小松も19歳から変わらずブッチャーズ。
横暴なようで繊細な吉村の姿もヒリヒリする。
FUGAZIのすべての来日のサポートアクトをこなしたり、Rage against the machineのドーム公演の前座をやったり、当時の記憶が蘇った。
ネットでも伝説的に残っている99年のライジングサンの”7月”も何度観たことか。
早く観ておけばよかった。
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