ドイツ生まれ映画監督が日本を舞台に芸者とロシア人将校と車夫の三角関係を描いたフランス映画(無国籍感がすごい)
三角関係といっても、早川雪洲の恋心は誰も記憶してないところがオフュルスらしい。わたしはずっとおぼえてるぞーー!愛する女性とロシア人を家まで運ぶ早川雪洲。惨すぎる。屈辱…。そのあとの妄想ロシア旅行のシーンも、机と椅子で馬車を作ったり、途方もなく幸せに見える。オフュルスは凡庸な愛の思想をすごく切なく美しく撮る。
「すべて俺が悪いんだ!ジュテーーム❗️」
森の中の教会で息絶えるロシア人
死刑になる芸者
ひとつひとつは幼稚なのに、3人揃うとすごい刺さる。全てが語り終わった後に残るものは、オフュルスにしか作り出せないんじゃないかと思わせる。誰も救われない。