青二歳

裸の大将の青二歳のレビュー・感想・評価

裸の大将(1958年製作の映画)
4.7
小林桂樹の山下清"裸の大将"。クレジットがすごい。主演助演級が端役の文字サイズでズラズラっと。この豪華さは成瀬巳喜男の予定だったから?いやー小林桂樹ほんとう芸達者な方です。楽しいかわいい。飯が美味そう!名演ですヽ(´∀`)ノ

なおこの公開年は柳家金語楼芸能生活50周年らしく、今作はチラッとセクシーな入浴シーンをご披露。丸っとツヤっとしてるからお年を感じさせませんねぇ…ご健勝なによりです。他にも東野英治郎がこれまた最高に可愛い。闇市で再会する落ちぶれた老陸軍将校のお調子者っぷりが愛嬌あってたまりません。
さらに三益愛子の突き放した母親ぶりがツボです。なんとも味わいがあります。

60年代邦画を愛してやまない自分ですが、なにが困るって政治主張がいい加減鬱陶しい。時代もあるし監督が堀川弘通だから仕方ないとはいえ。直球で政治がテーマならいいんだけど、何でもかんでも挿入しないでおくれ…その辺りの主張が邪魔で仕方ないんですが、それでも小林桂樹の喋り方で理屈こねられると可笑しくて素直に笑います。脚本水木洋子さん巧い方ですし。この人も左派ですけど楽しい。とにかく左右どっちでもいいから程度があるだろと度々思う…

八幡学園は救護法ですかね。いわゆる養護学校設立は戦後を待たねばなりませんが(知的障害等は学校がなかった)、私塾がいくつかあり。ちなみに「山下清展」ってあったけど「特異児童〜展」のはず。まだ知的障害は特異児童と言われていた頃。
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