うみぼうず

地球の静止する日のうみぼうずのレビュー・感想・評価

地球の静止する日(1951年製作の映画)
4.0
70年前か…めちゃくちゃ面白かった。
ラスト5分の演説が全てを物語る。
本質的に抱えている危機は70年前と変わらず。一世紀では人は変化しないのかと少しげんなりもする。「シン・ウルトラマン」でもテーマは同じだな。

SF要素はかなり控えめ、ロボットのゴートと円盤のクォリティは良い。円盤なんてホントに切れ目ないし非地球感出ていて努力が見える。核もそうだし先制攻撃も、やられる前にやれ。自由は良いが無責任な行動は違うと。

未知への対応が不安と恐怖に支配されてしまうのは戦後間もない時期だということを考えると当然か…。現代日本に円盤が着陸したら逃げるどころかスマホ構えて逃げるでもなく対話もしない傍観者が圧倒的に多そう。

当時だからこそなのかアメリカというお国柄なのか、宇宙人に対してバンバン発砲するな…。ここは人間の恐怖ゆえの対応を過剰に演出しているのかも。ただ現実でもこうした対応が有り得ないとは言いきれないのが怖い。

「科学者はないがしろにされる」的な教授の発言も核心である。
うみぼうず

うみぼうず