備忘録さん

ターミネーター2の備忘録さんのレビュー・感想・評価

ターミネーター2(1991年製作の映画)
3.9
子供の頃から何度も見ているターミネーター2を再鑑賞

1作目からの流れで見ると、サラ・コナーの一途な愛と、紙一重の狂気がメインテーマに感じてしまう

「天国にいるカイル、良かったな!あんためっちゃ愛されてるし、サラ死ぬほど頑張ってるぞ」

視聴者からは、亡き恋人との約束を守り、未来のコンピューターとの世界戦争に備え愛に振り切って生きるパワフル母ちゃんとして見える

しかし冷静に考えると色々ヤバい

・レストランでバイトする普通の19歳の女子大生
・未来から殺しに来たターミネーターに追い回される
・未来から助けに来たカイルと出会い、ワンナイトラブで妊娠
・その日のうちに恋人と母親を同時にターミネーターに殺される
・1人南米に渡り出産、シングルマザーに
・息子の教育に役立ちそうな元軍人や恐らく犯罪者とも男女の仲となる
・大量の武器をかき集め(恐らく非合法な方法で金も)
・息子にひたすら戦うための英才教育を施す
など

しかも、作中世界の人間は、誰一人として機械との世界戦争なんて信じてないので、妄想性障害の精神疾患持ち武闘派テロリストくらいにしか見られてないのが辛い

実際、爆破テロ未遂で精神病院に収監されている始末

世界中の誰からもまともに応援されず、犯罪者に身をやつしつつ、それでも亡きカイルへの愛と信念を貫いて息子を守り育てる。世界を救うため生きるサラ・コナーという母親は頭が相当おかしい。でも、それぐらいでないと世界の運命なんて変えれないんだろうな。やがて世界を救う息子のジョン・コナー以上に、この人こそ傑物だなと改めて思う