一応、ジェーン・バーキン追悼ということで自分的に好きな本作を。
久しぶりに観ましたが、こういうのでいいですよね。映画も謎解きも避暑地も金持ちも(笑)
無駄に美しいリゾートの風景と、長閑な音楽、そして誰からも同情されない死体。コメディに少し振ったユスティノフのポアロがその中で何ともいい味を出します。観たものをそのまますんなり楽しめる。
犯人の動機はあまり強くないんですが、なぜかカミュの『異邦人』のラストを(太陽が眩し過ぎたから殺した)唐突に思い浮かべてました。
狂気と破滅と背中合わせの夏の灼熱の暑さ。
その文脈は、ジェーン・バーキンのラストの素晴らしいキレっぷりにも繋がるような。
地味で薄幸な女を演じながらも、バーキンはバーキン。
ご冥福をお祈りいたします。