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無法松の一生のkentarismのレビュー・感想・評価

無法松の一生(1943年製作の映画)
3.5
過去に観た三船版も好きだったんだけど、ネガの反転は安っぽくて冷めた。阪妻版は宮川一夫の多重露光が凄すぎて震えた。アナログの極致すぎる。ただ、いつもなら大好きな彼の構図意識は人情を描く映画にしては意外と作りすぎてないか感はある。

無声映画で培った阪妻の表現力を節々に感じて感心する。三船のフィジカルによる説得力は凄かったけど、全く劣ってないな。太鼓の場面は三船版が好き。観た当時、俳優の肉体が語りかけるものについて色々考えた記憶がある。
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