もやし

ジェイコブス・ラダーのもやしのレビュー・感想・評価

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)
5.0
何と言うかあまり面白いとか面白くないとかで語りたくない映画。でも夢中になって見たのは確か。

サイコスリラーということだったが、ラストの切なさにはやられた。



ベトナム戦争の退役軍人がそのトラウマから幻覚と過去と現実を切れ間なく行き来する映画。

結構ポンポン世界観が変わるのでちゃんと見てないとわかりづらいかも。


主人公は彼女と同棲していて、実質唯一の深い話し相手。
昔は家族を持っており、息子が事故死した後離婚。



彼の視点から見る街はすごく錆びれていて、まるでこの世の終わりみたい。そこだけでももう夢中になる。

本当に非現実的な恐ろしいことばかりに見舞われて、彼の心境を想像すると胸が痛む。
こちらも何が幻覚で何が現実なのかわからなくなる。でも単に意味がわからないのではなく、ちゃんとストーリーになっているのがこの映画の良いところ。

軍の陰謀だとか化学実験とか、信じがたい
話まで出てくる。


恋人は割とサバサバしていて、あまり深い話は嫌いなタイプ。でも寄り添ってはくれる。距離感が絶妙。



驚愕のラストに胸を打たれる。
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