ベトナム戦争からの帰還兵がPTSDに苦しむ様、体験したままを本人の視点から映像で表現しているのでは?と見ていたが、終盤で思わぬ展開を見せ驚いた。現在なのか過去なのか、現実とも夢とも区別のつかぬ世界の唐突な繋がれ方が幻惑的で見どころだと感じた。ラストがまた実に悩ましい。
映画が作られたタイミングを考えると、ベトナム戦争で兵士たちにLSDやBZ(ベンゾジアゼピン)などの幻覚剤を使った米陸軍の化学兵器実験について告発する内容と言えなくもない。
T.ロビンスの裸の胸がひ弱そうで妙に記憶に残ってしまい困った。主人公ジェイコブの息子ゲイブは「ホーム・アローン」前のマコーレー・カルキンが演じているがノン・クレジット。どうやら「息子のイメージに合わない」と父親からクレジット取り下げの要望が出されたらしい。