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ジェイコブス・ラダーのnagarebosiのレビュー・感想・評価

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)
4.5
劇場で観た時はショックでした。
スゴい映画だなぁ!と感心したほど。
ほんとにまるで悪夢のようなスリラーなのにラストは救われたんだなと、感動してしまうストーリーテリングに脱帽。
美術が上手く、特にあの病院のシーンはグロテスクだけではない、担架の車輪がクルクル回り、主人公の抱える不安感が更に増していく演出の上手さ。全体的に撮影が抜群に巧く、この撮影監督はスタイリッシュな映像が得意ですが本作ではアップを多用し照明もあえてキツめにして不安感のある映像を作り出し本作にマッチしていました。編集も細かすぎず、車が爆破される直前のコインがスッと動く等タイミングも考えられてます。
ティム・ロビンズさんはもちろんですがエリザベス・ペーニャさんが上手い。複雑なキャラクターを時に優しく、時に悪魔のように変化する表現はさすが!「ブルー・スチール」で可愛い人だなと思ってましたが、本作でこんなに変わるとは!ヴィング・レイムズ、エリック・ラ・サルも若いなあ。
死を恐れてはならない、でもやっぱり怖いよなあ…。