カレン

過去のない男のカレンのレビュー・感想・評価

過去のない男(2002年製作の映画)
3.8
アキ·カウリスマキ監督
敗者3部作のうちの2作目

貧しさの中にも暖かさがある

冒頭、暴漢に襲われて
有り金を全て盗られて
記憶まで失ってしまう主人公

何故か病院を
脱け出してしまう

住むところもなく
食べるものもなく

他人の善意にすがるのだが

助けてくれた、人の良い夫婦
自分たちも貧しいのに
親身になって介抱してくれる

「お金が入ったんで、ビールをおごるよ」とダンナさん
「悪いからいいよ」と主人公
「いいんだよ、僕も飲みたかったんだ。ああ、美味しい。もう一杯飲もうかな。女房に叱られるかな。」

本当に美味しそう🍺
貧しさの中のつかの間の幸せ。
良い場面だった。

主人公が下手な箸使いで寿司を食べ、酒を呑むシーンも良かったな(手で食べればいいのに)

心配ごとが解決して
「スシなる物でも食べてみるかな」の気になったのかもね。

人間って安心すると食欲が出るものなんですね🍶🍣

そんな、所々にホーッとする
場面があるのも
カウリスマキ監督ながらの
プレゼントのような気がする

人生
悪いことばかりじゃない

そんなことなのかもね😊
カレン

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