娯楽映画の最高傑作。
勝手なMYルールでSomething newな映画にしか4以上のスコアを付けれないのが辛い…
また同時にこれほど有名で皆から愛されている映画にレビューすることはなかなか気後れします。
気を取り直して。
少女が復讐のために殺し屋に殺しの教示を乞う物語。
純愛映画とも呼ばれるこの映画。
僕は少女の依存による勘違いこそが彼女の愛たる感情の根本だとは思う。しかし果たしてそれは愛とは呼べるのだろうか？
僕の答えはYesだ。
僕にだって愛したことや愛されたことはあるし、そこに依存による勘違いがゼロだったとは思わない。
人は欠けている心を補うと願うからこそ形が違う他者を求めるのだとすれば、依存こそ愛だ。
ゆえにこの映画は純愛を描いたと思う。
「私はもう大人になったわ、あとは歳をとるだけ」
「俺はその逆だな、歳だけとって大人になれてない」
歳を理由に甘えることが出来ないマチルダと、他者を求めつつも恐がるレオンの関係性はこの台詞に端的に表されているようで、とても印象的なシーンだった。
二人を例えるならばハリネズミのジレンマ。
触れたくて触れてほしくなくて、ただお互いを必要としている。
欠けていて、埋めることが出来て、ただ相手の深いところに根をはりたい、共生したい、それこそが、この映画の愛の形。
19th Mar 2016
