blacknessfall

ルームメイトのblacknessfallのレビュー・感想・評価

ルームメイト(1992年製作の映画)
3.4
ショートヘアーが似合う女性こそ真の美女みたいな格言みたいのあるけど、本作のブリジット・フォンダ見ると当たってるのかも。おれはけっこうな割合でショートヘアーの女優やタレント、身近な女性を好きになることがあるからショートヘアーが好きなのかと思ってたけど、単にポテンシャルの高いルックスの女性にあっさり魅せられる凡庸で面白味のない嗜好性で語るほどのフェチもない薄いヤツなんだと確信したな、前から薄々そう思ってたんだけど。なんか、軸(フェチ)がないのがいやだな。その点、ご本人もレビューで度々オープンにされてるから触れていいと思うけど、人間観察、深堀り心理分析の鬼として尊敬しているKKMXさんのような髪というしっかりした軸(フェチ)をお持ちの方に憧れがあったりする。確固たる基準があるって毅然として見えるし、なんか誰でもいいわけじゃない重みがあるのが羨ましいよ🥺

そんな超絶ショートヘアーが似合うブリジット・フォンダ演じるアリーは同棲していた婚約者の浮気を知り婚約解消、一人暮らし。でも、寂しいしアパートの家賃もキツいから同性のルームメイトを募集する。
同居することになったルームメイトのジェニファー・ジェイソン・リー演じるヘディが激ヤバサイコでアリーと周りの人間が殺されたり怖いめ遭うという90年代に量産されたサイコ・サスペンス。

これ、CSの「オールドハリウッド傑作選」的な枠で流れてた。1992年をオールドハリウッドと言われると一瞬戸惑うけど、完全にオールドなんだよな、30年以上前だし。まず、留守電が物語の重要なフックになるのが古い。この頃は携帯電話が普及してないから普通なんたけど、この状況自体が今から見れば立派にオールドだ笑ルームメイト募集を新聞の求人欄に載せてる。プライバシーの概念も含めて当時を生きてきた人間としてはノスタルジアと恥ずかしさに襲われるし、若者から見たら紛うことなきオールドだよ、もやは時代劇に見えるんじゃないかな笑

話はアリーに異様な執着を見せるヘディの異常性がどんどんエスカレートしてアリーを独占しようと邪魔者を殺したり、同化願望からファッション、ヘアースタイル、メイクまでアリーをコピーする。本当にこの手の話の定番の描写が続く。ヘディの犯行動機も一卵性双生児の妹を失ったことで常に同化できる相手を求めずにいられないという、最もらしいが雑で偏見すら煽り兼ねない似非心理学的な動機もゲップが出るほど90年代って感じた笑

おれは当時からこういうサイコ・サスペンス嫌いだった。『羊たちの沈黙』でトレンドになって、それまで自分が好きだった13金に代表されるスラッシャー映画がバカで有害で下らないモノとして息の根を止められたからな。要するにサイコ・サスペンスと違って安易でコケオドシに過ぎないてことなんだけど、そういう意味では実はサイコ・サスペンスもそんなに大差はない。リアルに寄せてはいるがご都合主義な心理学や精神医学の引用はコケオドシそのモノだろう笑 人間が一番怖いてのは真理だからハマりやすいのは分かるけど、この手のサイコ・サスペンスは明らに精神疾患のある人達への偏見を煽ってる側面がある。どっちが有害かと言えばスラッシャー映画よりリアル風を纏うサイコ・サスペンス映画であろう。

では、何故そんなに嫌いなジャンルをしかも再鑑賞してるのかってことなんだけど、観たことは覚えてたけど朧気な記憶しかなく、その朧気な記憶にけっこうベッドシーン的なもんが多くてブリジット・フォンダがおっぱい出してたような?てのがあって、それを確認しようと😶‍🌫️
当時はそういうのを期待して観たんだと思う。何せ1992年代だからな、ソウルが今よりリビドーだったんだ、、
しかし、記憶は当てにならない。ブリジット・フォンダはかなりハードな絡みやってたけどカメラ・アングルとポージングで全裸でも肝心なとこは見えないように撮ってた笑 逆にジェニファー・ジェイソン・リーはハードな絡みはブリジット・フォンダのカレを寝取るシーンだけなのに、えっ?何でここで?って場面でおっぱいをバーンと露出、まったく必然性のない自慰行為まで熱演。サイコ的な衝動と性が結びついてるような演出をしている。
メンヘラ女性が性的に逸脱しやすいって男のキモい幻想はこの頃のサイコ・サスペンスが原点なのかもな。やっぱり有害だな、サイコ・サスペンスは🫤
blacknessfall

blacknessfall