上海十月

ペン偽らず 暴力の街の上海十月のレビュー・感想・評価

ペン偽らず 暴力の街(1950年製作の映画)
3.5
埼玉県本庄市で起こった本庄事件を基に映画化。戦後5年!そして事件は、48年に起こっていて実際まだ燻っている状態で映画化。最近の邦画に求められるのは、速攻性と時代性だなぁと。東宝争議の示談金で製作してたので各映画会社が参加し極めて左派な映画に。ただ「仁義なき戦い」にも描かれる町の有力者と権力者たちが、そのまんまいた時代に映画化してるのが凄いぜ山本薩夫。途中恋愛問題を中傷して暴力追放派に揺さぶりをかけるシーンを見ながら、寅さんに似たようなシーンあるなぁ。「映画監督山本薩夫」を見た時山田洋次が「真空地帯」の時に映画研究会で手弁当で手伝いに行ったと言っていて山本薩夫にも影響されてるんだなぁ山田洋次。ナレーションが入ってわかりやすくしてるが、継続中の事件だけに、あんまり歯切れが良くない。映画や新聞社が社会に影響力があった時代の話だ。今、メディアは、長い物に巻かれて取材情報を貰おうと必死だ。映画は、当たり障りのない話ばかり映画にしていて何が面白いのか。見ていると今現在に怒りを感じざる得ない。
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