ねんお

ピアノ・レッスンのねんおのレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
4.3
言葉は口から飛び立ち、相手の耳を抜けてその精神に意味を運ぶ。ピアノが彼女にとっての言葉だとして、その音を思うがままに解放できるベインズの懐はどれほど暖かったことだろう。
ピアノ=言葉の文脈として見ると、ピアノの所有権は全く彼女の自由にならない。彼女がいくら私のものだという主張をしても、男たちはそれに取りあわない。奪われた声の空洞に残る沈黙は深い海の底に沈めなければならない。
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