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ピアノ・レッスンのwandaのレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
3.4
初鑑賞。
官能的と言えば聞こえがいいけど、危うくAVになるところを(?)、娘ちゃんの可愛さでバランスを保っていた気がしないでもない。
私には、この映画を咀嚼する経験値がまだ足りなかった(笑)

エイダの気持ちが分かりにくい。
19世紀半ば、何をするにも厳しい時代というのはとても分かる。したくもない結婚ではるばる異国の地に嫁ぐのはかわいそう。でもピアノと娘以外に興味無さすぎ。家事とかやってた?旦那のスチュアートは仕事しつつ、不器用にも彼女のことを気にかけてたのに。

エイダはピアノを取り戻す交換条件に、ベインズのえろい要求をのむ。そんな中でも気持ちが次第に傾いていっていたようだ。取り戻したピアノを一人で弾いていて、思わず後ろに彼がいないか探していたもんな。話さ(せ)ないからもどかしいし、なかなか表情も変わらないから分かりにくい。
ベインズも不器用男だけど、彼ははっきり言葉で想いを伝えたからね。いや、そもそも初めからスチュアートと違って、エイダのピアノをちゃんと聞いて(聴いて)いた。

子供は本当に正直で時に残酷。
しかし、あの時、鍵盤をベインズに渡しに行っていたとしても、同じ運命じゃなかったのかな。ベインズはスチュアートに殺されてもおかしくなかったのに、スチュアートは二人を許しちゃうんだ!って思った。

女は結婚したらお飾りで男のいいなりになるような時代で、エイダは頑固に自分を貫き通し、その代償が指一本で新しい自分になれるなら、後悔はなかったのかな。

今なら「はい、アウト!」なセクハラ要求。30年くらい前の映画だし、舞台は19世紀半ばだしで、いったん置いておくなら。エイダもイヤならはねつけるだろうし、ベインズも無理強いはしてないので、これはれっきとしたメロドラマだったのか。と、こうして感想書きながら思った次第です
あとどうでもいいけど、シンプルに「ピアノ」の方が、より映画の内容にあってるよね。「レッスン」がつくことで変態感が増して映画本来のイメージ台無しじゃん(笑)


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