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おしゃれキャットのaliceのレビュー・感想・評価

おしゃれキャット(1970年製作の映画)
5.0
正直、こんなにいい作品だとは思っておらず驚いている。
黒猫は黒人を、白猫は白人を表しつつ、しかしジャズのシーンでは光が入り乱れて「色」などどうでもよくなる。音楽を題材にした映画の中でも大傑作なのではないか。
しかも彼らの敵は、できる限り音を立てないように気を配る執事だというのだから恐ろしいほど素晴らしい構図としか言いようがない。
人種、動物種の境など、音楽がすべて無化してしまう。そして、「音」に鈍感な男はひどく罰せられる。単純な勧善懲悪の物語ではない。「音」の素晴らしさを知らないものが破局を迎えるに過ぎない。批評的ユーモアに満ちた大名作。
素晴らしいとしかいえない。これが今日まであまり評価されてこなかったのは、怠慢でしかない。ディズニー映画の中でも極めて質の高い映画。
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