【1936年キネマ旬報日本映画ベストテン 第1位】
溝口健二戦前の作品。芸妓姉妹の妹を演じるのは『蜘蛛巣城』などの山田五十鈴。本来は90分あったそうだが一部失われて70分足らずになっている。
恩と…
京都・祇園の芸者姉妹の物語。
馴染みの男に尽くす姉梅吉と、勝ち気な妹おもちゃ。姉のために、次々と男たちを籠絡するおもちゃだが、いつしか恨みも買ってしまう。
物語は京都祇園の町。威勢の良い男たちの…
世界に誇る溝口監督ですから機会を作って観てはいるのですが、いつも女性が不幸な映画であまり好きではない。西鶴一代女は途中で観るの止めました。近松物語と雨月物語は良かった。
今回はというと大概胸糞悪い映…
男を手玉に取って生きようとする妹と、男に縋って生きる姉の姉妹の生き方の対比を、京都の祇園の乙部を舞台に描いた(甲部で無い所がミソである)戦前の溝口の傑作。
どちらも、結局男に裏切られ、悲惨な結末を…
なんかもうすごい!
溝口すごい!ってなった。
溝口37歳の映画だそうです。
(脚本家の依田さんは26歳くらい)
おもちゃが悪い話を持ちかけるときに一回だけ映った暗闇の鴨川とか。
終盤の格子戸の外…
このレビューはネタバレを含みます
男性優位の社会で、男性に取り入ったり従ったり生き方しかできず、その不利な立場関係からいいようにされる姉妹。
ラストの「なぜ芸妓なんて仕事がこの世にあるのだ」、こんな悲痛な叫びがあるだろうか。
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©松竹 大谷