まりあ

潜水服は蝶の夢を見るのまりあのレビュー・感想・評価

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)
4.2
それでも生きることは素晴らしい

ロックドインシンドローム(閉じ込め症候群)という病を発症し左目の瞬き以外は動かせない状態になってしまった主人公の実話

内容はなんとなく知ってたからだいぶ重たいんだろうなと思っていたけどちょっと違った

始まりから彼の目線と心の中の声を聞きながら見ていく感じで自分が彼と同じ状況になっているような感覚にさせられる

言葉を伝える手段として瞬きを利用してアルファベッドを一語づつ確認しながら気の遠くなるような会話のやりとりを始める

こんな状態になる前はフランスのファッション雑誌ELLEの編集長をしていて高級外車に乗り美しい恋人との甘い生活を楽しんでいた彼からしたら、今のこの状態はただの悪夢

死にたいとさえ伝えてくるようになった彼を言語療法士や友人が献身的にサポートしていく

君にはユーモアがないなとかたまにクスクスさせられるような心の声に笑わされたり、出てくる女性がみんな美女ばかりで男の目線ってやっぱそういうとこ見てるんだなとか改めて認識させられる 笑

元夫と恋人との会話のやりとりを元妻が電話で伝えるシーンだけはカオスだった
さすがに何だコイツって思っちゃった

でも左目の瞬きだけで自伝を書き上げたのは凄い事だと思うし彼を支える人々の努力も素晴らしいと思った

どんな状態になってもイマジネーションやユーモアって大事なんだね
まりあ

まりあ