ダイナ

the EYE 【アイ】のダイナのレビュー・感想・評価

the EYE 【アイ】(2002年製作の映画)
3.2
角膜移植の手術後に怪現象に見舞われる女性を主人公としたアジアホラー。手術後のぼんやりとした視覚。視力が悪い自分としては裸眼時遠くの人を見た時の顔がぼやけるあの感じに似ていて、本作ではハッキリとしない不穏な存在を匂わせる映し方、滲み伝わってくる恐怖が良かったです。低視力と恐怖を組み合わせた面白い演出でした。

時に感動的、時にコミカルなBGMは安っぽい印象ではありますが、恐怖シーンはしっかりと抑えるところは抑えて映像に合わせての過剰なボリューム盛り上げもあり雰囲気作りが丁寧。しかし終盤の展開と結末、「そういう展開しといてそう締めるの!?」とどことなくちぐはぐな感じがしてしょうがない。個人的にはぼんやりとした視覚の不確かさが丁寧に描かれていた序盤20〜30分が良い感じに怖かったです。最近の高画質では感じられないこの時代のアジアホラーのざらっとした画質、息苦しい感じ良いですね〜。現代でホラー映画をこの質感で再現してくれる人出てきてほしい。

DVD特典にゴースト・チャプターなるものがあり、作中「これ幽霊?」と思ってモヤモヤした点がリストに挙げられておりスッキリ。見逃したかも、確証を持ちたい、そういった点を抱えた人は(と言ってもほとんど作中で気付くと思われる)ここで制作側の答えを確かめてみると良いかもです。
ダイナ

ダイナ