昨年、蓮實重彦が「ドライヤー監督のすべての作品を見ていなければ、映画について語る資格はないと断言したい」と述べていた。filmarksの本作のレビュー数は現在98名だが、少なくともそれ以外の方々は「…
>>続きを読む家庭内暴君の失墜。鞭を飴に変えただけで根本的な解決には至っていないが、20年代といえば第一波フェミニズムが終息してまだ間もない頃だったと思う。
室内の限定された空間の中で視線が物語を繋ぐドライヤー…
“汝、妻を敬うべし”。
カール・Th・ドライヤー。
何とも直接的なタイトルである。
原作はスヴェン・リンドムに由る同名戯曲。
本作に就いては、語るべき処は少ない。
筋もテーマも至ってシンプルでスト…
家庭で暴君のように振る舞う父親への警告は未だ現在に通じてしまうし、シスターフッドの描写が既にあることに感嘆と旧態依然を感じながら、市井の暮らしを真摯に描いた現代劇をドライヤーが主題に選んだ効果は当時…
>>続きを読むモラハラ夫を撃退する方法だった。
今だと、気軽に「逃げてーっ!」案件だけど、100年前だとそれも難しいんだろうねぇ。
とりあえず、傲慢な夫に妻の価値を認めさせたのは良かった。
うん、100年前も…
丁寧丁寧。さすがにトーキーならもっとスムーズになりそうだが、悪い印象はない。布と扉。老女が反撃の狼煙をあげるとき部屋を布でいっぱいにする。それを投げ捨てていた夫は、いつしか洗濯物を潜って移動し、ネク…
>>続きを読むドライヤーによる1925年のサイレント。説教くさいか胸くそかで素直に見れないかと予想したが意外にさっくり面白く観られた 古典的モラハラ食卓風景とピアノ演奏の組み合わせ結構いいな…… 漫画好きな人がサ…
>>続きを読む「ホームドラマ」と謳っているだけあって、ドライヤーにしてはとても分かりやすい作品。
一日中家事育児に追われている妻イダに対して暴君のようにふるまう夫ヴィクトル(失業中で常にイラついている)。精神的に…
このレビューはネタバレを含みます
ヴィクトルは失業した苛立ちから、家庭内暴君となった。
忍耐強い妻・イーダをこき使い、子供を叱ってばかりいる。
見かねた乳母は、家に訪ねてきたおばさんにイーダを匿ってもらうようお願いする。
何もする…