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シルビアのいる街でのーのレビュー・感想・評価

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)
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電車やカフェの窓越しに映る人々、風で捲られるノートのページ、そこに描かれた地図、文字、elles彼女たち、、美しかった

主人公が誰なのか、シルビアが誰なのか、シルビアの顔も知らされない。そういうものは全て取り去られて、映されているのはシルビアがいた街や、それを追う彼。本体の足跡/抜け殻だけ。自分もシルビアに出会った気がしてくるし、映される街とか人が自分にとって重要なものみたいに感じてきた。心が静まる映像だった


インタビューから

・ストラスブールを選んだ理由
ドイツとフランスの国境、国でありながら国でない、規定されていない街。

・映画の美学
世界を語る方法や手段が映画の美学、テーマ性は重要ではない
どうやって世界と関係を結ぶか
そこには必ずコントロールできるものとできない偶然との間の弁証法がある
路面電車を使ったところにはそういう意図がある。路面電車はコントロールされていない偶然の要素
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