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シルビアのいる街でのDのレビュー・感想・評価

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)
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本作は、ビクトル・エリセが激プッシュする、自身の後継者としても推しているゲリンの代表作。エリセよりもポップな印象を受ける。

全編に渡ってシンプルに徹していて、ドキュメンタリータッチのような作りになっている。

主人公の若い男が6年前に出会った女性シルビアの面影を求め、その似ている女性をただただ後ろから歩く。

一時停止してしまったかと錯覚してしまうほどのスロースターター型の映画でホテルの一室からはじまり、ホテル前の路地でもなかなかカメラが動かなあ。

BGMや台詞もほとんどないが、街の暮らしの中で人々の話し声や足音、自然音、カフェやバーでかかる映画内の音楽。

BGMはなくとも、音に対するこだわりが感じられる。

フランスの古都ストラスブールの美しい街並みも相まって幻想感で背徳感と高揚感が入り混じった、みる人を選ぶが不思議な魅力のある映画だ。

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