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シルビアのいる街でのsakiのレビュー・感想・評価

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)
3.5
ストラスブールが舞台ということで鑑賞。
普通に観れば退屈かもしれません。ストーリーの内容は面白くないので…。台詞はほとんどなく、聴こえてくるのは、街の音、鐘の音、トラムの音、車の音、ビンが転がる音、鉛筆の音、ノートがめくれる音、路上ミュージシャンの奏でる音、鳥の羽の音、周りの人の話し声。映像はとても美しく、ストラスブールの心地よい風が伝わってきそうなくらい、街の日常が丁寧に映し出されています。柔らかい陽の光や女性の何気ない仕草の美しさ、主人公の俳優さんもとても美しかったです(カッコ良くても気味の悪さはハンパない)。
ときどき静止画並みに映像が止まったり、同じ景色を長めの尺で映したりという場面もありますが、これらが台詞ほぼ無しなのに主人公の心情をよく表してくれていたり、街の美しさを映し出してくれていたりするのかなぁと。
カテドラルの鐘の音が懐かしい。ストラスブールでトラムに乗りたい。今後もまた何度も繰り返し訪れたい街です。
まるでストラスブールの街を案内してくれるかのような、そんな作品でした。
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