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タブウのtのレビュー・感想・評価

タブウ(1931年製作の映画)
4.3
未開と文明の共存する世界で、「タブウ」を冒す青年を描く神話的なメロドラマ。ムルナウ×フラハティのコンビでしか創り得ないようなサイレント期の傑作。
冒頭のヤリ投げや川でのじゃれ合い、祭礼でのダンスなど、無垢な躍動感の詰まったシーンの数々が楽しいし、花の冠を投げる/装着する/外す事によって物語を進めていく演出に舌を巻く。
カット間に台詞のテロップが不自然に挿入される事なく、言葉は手記や書簡でしか示されないのも良い。
2つのタブウを破った青年に幸福な結末が訪れるはずはなく、限りなく残酷な美しさに終映後打ちのめされた。
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