前作の”銀翼の奇術師”が航空パニック映画だとするなら、本作は海上パニック映画なんです
邦画の実写だと難しいジャンルをコナンでやってしまえということなのか…それもそのはず
本作は2005年の作品なので、まだLIMIT OF LOVE海猿が公開前なのです
そんな時代に海上パニック映画をやってのけてるんです
コナンが邦画を引っ張ってきた証です
ミステリー要素が行ったり来たりでややこしくなるのですが
少年探偵団の活躍も見れて
小五郎のカッコいい姿も見れて
コナンのベーシックメンバによる楽しさが詰まってます
メインヒロインの蘭ちゃんは海猿の仙崎みたいな状況になっちゃうので
終盤はLIMIT OF LOVE以降の海猿のクライマックスです
(でも、こっちの方が先)
海猿とタイタニックと、なんだか海上パニック系の全部盛りみたいな展開は良くも悪くもコナンらしい
映画館の大スクリーンを意識したアクション重視なコナンですが
少し振り切りが甘く
もう少し実写ではありえないような展開を盛り込んでほしい
なんなら前作の銀翼の奇術師の方がめちゃくちゃでした
(あれはあれで色々作品としての欠陥はありますが)
前作が最後の取ってつけたようなアクションパニック展開だったので
本作では最初からアクションパニックに向けて構築していったような形ではあるので
作品ごとに前作の反省点をブラッシュアップして完成形コナンに近づいていってるのでしょう
個人的には”漆黒の黒夢”でコナン映画の様式が完成したと思ってますので
それまでのアクション系コナン作品は試行錯誤の歴史なんです