公開当時、R15指定が出て中学生未満は観てはいけないことで話題になった映画。
しかし!
この作品は中学生にこそ見せなくてはいけない映画ではないだろうか!?
設定としては、「全国の中学3年生のクラスから無作為に選んだクラスの生徒で、最後の1人になるまで殺し合いをしてもらう」という無茶苦茶な法律「BR法」が制定された日本が舞台なのだが、
社会に出ると、理不尽な大人の都合を押し付けられ、それを飲み込んで、その中で生きなければいけないことが多々ある。
それに順応できない者は社会的に死ぬしかない。
BR法はまさに現代社会の拡大解釈なのだ。
作中ラストに映し出される「走れ」の文字は、深作監督からの若者に対してのメッセージだ。
「これから社会に出たら大人の無茶苦茶な都合に振り回されることもあるだろうが、とにかく走れ!」
「どこに向かって」は明示されていない。
「前に」とも「後ろに」とも言っていない。
走る=とにかく生き続けろと、全ての若者を鼓舞するようなメッセージが込められていると、私は感じている。