ほーく

バトル・ロワイアルのほーくのレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
4.5
【破顔一笑】
顔をほころばせて、にっこり笑うこと

良質のエンタメに出会うとこうなります。

これまた、蔵出しレビューから。
時は、2001年2月7日。


これは、中学生にも見せんといかんでしょう
<コメント>
ネタバレ注意報!(気をつけてね)
※ 故・深作欣二監督に敬意を表して。
 なーんだ、やくざ映画以外も撮れるじゃん(笑)。ってのは冗談として、これはひさびさに原作と映画、両方楽しめる作品だ。過去の例で言えば、「羊たちの沈黙」かな。つまり、原作のおいしいところは残さず使って、よりテンポアップして2時間前後のノンストップってわけだ。
 今回で言えば、42人の中学3年生がお互いを殺しあうって設定。原作では、みっちりとその過程を書き込んでいる。それによって、より緊迫感が生まれてくるわけ。ところがそれをまったく同じように撮影すると間が伸びちゃう。だから、いかにテンポアップさせて数を減らす演出をするかが評価の対象のひとつとなるんだ。で、今作品はそれが出来ている。これだけで、もう評価5は約束されたようなもんさ。
 ついでにもうひとつ。キタノの扱い。原作では、単なる組織の冷徹な歯車のひとつのような謎の設定だった。だから、ビートたけし起用には首をひねったもんだ。彼を使う必然性がないと思ったから。そこで、脚本家は、キタノの人格に肉感を付け加えた。そう、キタノにも事情があるんだってね。ぼくにとっちゃあ、どーでもいい設定なんだけど、これは、涙もろい日本人にはよく効くんだ(笑)
そうか、そういう事情がないとあんな酷い仕事できないよねってね。
 ま、それによって、より安定した演出が出来ているので、これはいい手だったね。
ということで、観て済んだひとは、原作を買いに本屋へ行こう!まだ観ていないひとはまず原作を読んで、それから映画を観よう。時間がないひとは、まず映画を観て、本を速攻で買って、映画を忘れかけたころに原作読んで、またレンタルに走ろう!
ほーく

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