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オズの魔法使のMyYouMeのレビュー・感想・評価

オズの魔法使(1939年製作の映画)
4.1
ストーリーや名曲 ♪Somewhere Over The Rainbowをはじめとしたパフォーマンスはあまりにも有名だけど、実は映画は断片的にしか観たことなくてこの度はじめてフルで鑑賞出来た。
全てのファンタジーミュージカルの原点にして頂点。公開年は1939年、撮影はそれ以前という事で、当時出来うる限りのあらゆる特殊技術を駆使して作られた映像は、現代のCGでは出せない味わい深さだったな。

ドロシーがカンザスで暮らす現実はセピアカラーで、魔法の世界は色彩溢れるカラー映像で描くという工夫がとても効果的。マンチカンランドへのシーンは、まるで絵本を開くかのようなワクワク感があって本当に素晴らしい演出。

脳みそのない案山子、ハートのないブリキのきこり、勇気のないライオン、そして故郷に帰りたいドロシーが繰り広げる、願いをかなえるための不思議な冒険の旅。4人が腕を組み歌いながらスキップで進んでいく姿がとても微笑ましい。
それぞれが願うものは本質的に既に持っていたものだけど、仲間と助け合う旅を通してそれを確信・実現させるシンプルで普遍的な成長物語。子供だけではなく道に迷った大人にも結構響くものがあるのでは。

イエローブリックロードの先のあった輝く都市エメラルドシティという虚構。遠くに見える華やかな場所より、近くにある人や家を大切にしようというメッセージもとても良いね。

ドロシーの愛犬トトの名演も結構な見どころだったな。
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