りょうすけ

オズの魔法使のりょうすけのレビュー・感想・評価

オズの魔法使(1939年製作の映画)
3.5
「オズの魔法使」

「風と共に去りぬ」のヴィクター・フレミングが監督した作品で、本作でドロシーを演じたジュディ・ガーランドは一気にスターダムを駆け上がった。

彼女の人生を描いた作品「ジュディ 虹の彼方に」でジュディを演じたレネー・ゼルウィガーはアカデミー賞主演女優賞を受賞している。なお同作の副題は「オズの魔法使」でアカデミー賞歌曲賞を受賞した曲のタイトルでもある。

劇団四季「ウィキッド」の3回目を観劇した前日に鑑賞したが、素直に面白かった。カンザスのシーンはモノクロ、オズの世界はカラーで描かれるという非常に有名な演出もそうであるが、セットを使っての撮影が非常に美しかった。

また、俳優陣の演技も素晴らしく、ジュディはもちろんのこと、私が一番すごいと思ったのは、かかし男を演じたレイ・ボルジャーだった。「ウィキッド」を観劇したことがある人は、かかし男に一番目が入ってしまうと思うが、ボルジャーのかかしのように四肢が不安定で、重力に逆らうことの出来ない動きを見事に再現していた。

物語自体がアメリカではあまりにも有名なので、ミュージカルという形をとったのだろうが、正直「虹の彼方に」以外の曲はあまり耳に残るものではなかった。しかし、魔女が死んだ時に民衆が喜ぶ歌は「ウィキッド」の「No one mourns the wicked」に大きな影響を与えているのだなと感じた。

その他にも「ウィキッド」に影響を与えていそうな箇所がたくさんあった。今年の末には「ウィキッド」の映画版が公開されるので、予習に本作はぴったりだと思う。
りょうすけ

りょうすけ