このレビューはネタバレを含みます
淡く美しい自然に囲まれた映像とは真逆にゆったりと堕ちていく恋人たち。
結末がわかっているのでどのようにこの2人が運命を辿るのかを見守るという形だったんだけど、予想以上に淡々とそして呆気なかった。
前情報一切なしで観たので家柄のせいで結婚が許されないから駆け落ちする話？と思っていたのだけど、まさか不倫関係だったとは…。シクステンの友人がエルビラに彼が必要だった人から彼を奪った事について問うシーンがあったけど、真っ直ぐな目でエルビラは「私にとっても彼は必要」と言い切っていた。不倫をする人の言い分ってこんな感じなのだろうか…。
シクステンを見つけても軍に報告せずむしろ救おうとする友人、宿の2人を逃がしてくれたおばちゃま、優しい人も多かったのが印象的。
どのような経緯で不倫したかも一切描かれていないので、いけない事とわかっていながら関係に溺れる2人に感情移入してしまうこの作りがずるい。
こんな悲しい運命は嫌だと思いつつも、森の中でピクニックや19世紀の可愛すぎる衣装などには憧れずにはいられない。
シクステンを演じたトミーベルグレンは若い時のキアヌリーブスにベルモンドを足したようなお顔だった！エルビラを演じたピアデゲルマルクも儚く可憐な美しさでうっとりだった。
