Nao

パピヨンのNaoのレビュー・感想・評価

パピヨン(1973年製作の映画)
4.4
胸に蝶の刺青があることから「パピヨン」と呼ばれる男が無実の罪で投獄され終身刑を言い渡される。
13年にも及ぶ刑務所での生活を強いられながらも、自由を求めて脱獄を繰り返した末、親友のドガと共に脱獄不可能とされる孤島へ送られる。

物悲しいテーマ曲と共にゆっくりと展開される汗臭くて泥臭い地味な作品ではあった。
パピヨンの言動から、これでもかというくらいに意地とプライドを感じる。
強制労働を強いられても、独房へ入れられても神経をすり減らすどころか、段々と希望が湧いているように見える。
手荒な扱いをされ、刻々と窶れる中でもドガへの思いは忘れず、全ての環境を受け入れてでも光を追い求める。
意外と色んな人が助けてくれる。
というより無罪を考えると本来助けられるべき人と捉えるとしっくりくる気もする。
ドガは計算高くて、現実を見てたからパピヨンが羨ましかったのかなと思う。
自分には無い面を沢山持ってて、希望を捨てないところ。
そんなパピヨンを支えたドガとの2人の絆が良かった。
演じたスティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンの名優2人の役作りに徹したと思われる執念の演技はとても素晴らしい。
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