競馬場に眠る200万ドルの大金の強奪計画を実行する5人の男たち。
弱冠28歳にして、これほど硬派なクライムサスペンスを完成させるとは。キューブリック監督恐るべし。
物語の展開自体は今でこそ既視感があるけれど、50年代にして既に完成された王道ストーリーに当時熱狂し、触発された人は多いのだろう。
個人的に好きだったのは、暴漢役のスキンヘッドのおっちゃんが暴れる場面。Tシャツを引きちぎられ、上半身裸で立ち回り、瓶で殴られて、結局警官に捕まる一連の流れが地味に面白い。
終わり方も今となっては斬新。ただ、皆が想像する監督の奇才色は全編通してほぼなし。