囚人13号

シー・ホークの囚人13号のレビュー・感想・評価

シー・ホーク(1940年製作の映画)
4.0
娯楽映画の黄金コンビが贈る海洋アドベンチャー。「ロビン・フッドの冒険」と同じく、フリンは悪党的立場だがヒーローという「ゾロ」系統のキャラクター、エリザベス女王には敬意を払っているので…云わば弱小英国を外国から守っている正義の海賊といったところか。

海賊=悪者であるはずのフリンたちがとんでもなく爽やかなのに対し、スペインの使節団は奴隷に鞭をうち、英国を潰そうと策略を練っている。
そんな偽善者どもの中にいる純真なヒロインを上手くフリンと結ばせるハリウッド的演出は、職人監督としての腕の見せ所。ここぞというところで場面に合致する力強い音楽が流れ、序盤から密度の高いエネルギッシュな戦いが繰り広げられるも敵の大ボスはまだ倒さない。

クライマックスはもちろん剣を振り回すフリンが大活躍、三人、四人の兵士を一気に倒しついに悪の根源と一対一の決闘が待っているのだが運動というよりダンスに近しい優雅さがいい。
囚人13号

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