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ミスタア・ロバーツのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ミスタア・ロバーツ(1955年製作の映画)
3.5
"はずみ"があれば誰でも英雄になれる…上官のあるべき姿とその生き様/後ろ姿に感化される者

Now hear this! 全員に告ぐ!第二次世界大戦末期、太平洋に"バケツ"と呼ばれた貨物船があった。
ジョン・フォード監督作で、少しのほほんとした空気も流れながら反骨精神溢れ、最後には(あくまで電解として)ほろっとさせられる船上を舞台にした戦争映画。1年間、陸地に上がっていなくて、そろそろ限界な船員面々。前線に転属したくて毎週のように転属届を出しているものの艦長に却下され続けているタイトルロールの"ダグ"・ロバーツ中尉(ヘンリー・フォンダ)、艦長に会わないようにしながら裏では大口を叩く弱虫な洗濯係パルヴァー少尉(ジャック・レモン)。
人望って本当に大事だ。反骨の象徴で、部下たちから好かれ人望も厚い主人公ロバーツ。そして対する、いけ好かない人望0クソ艦長にとってもロバーツは手放したくない人材。ヘンリー・フォンダは実直な感じの役柄が本当によく似合う!一方で、パルヴァーはお調子者で最後までろくに仕事も終えたことがないようなキャラクターとして描写される。そんな彼がチャンスをものにしたいとなれば「スコッチはどんな味だ?」と皆の記憶を頼りに作る始末。アスピリンはどこにでも効く。

"出世の虫"
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