マーくんパパ

アレクサンダー大王のマーくんパパのレビュー・感想・評価

アレクサンダー大王(1980年製作の映画)
3.4
テオ・アンゲロプロス監督初鑑賞、なかなか理解しにくい映画。そもそもアレクサンダー大王の足跡(歴史教科書程度の知識:マケドニア、東方遠征、ペルシャ帝国滅亡、ヘレニズム文化)と本作の大王を名乗る男の遍歴(刑務所脱出〜ギリシャコンミューン故国への到着〜共産思想と専制部族との内輪揉め〜貴族社会との対峙)との関連性がよく呑み込めない。脱出を含めて彼を背後で操っている人間がいる筈だと言ってたけどそれが何者だったのかもよく解らずじまいだった?絶対権威を表装する白馬と鎧兜を取れば禿げて太った唯の中年男、紀元前の大英雄を着飾った中年アレクサンダーはこの世の支配貴族社会でも共産主義者にも無政府主義者にも受け入れられず無惨な死を遂げ石膏と化す。次に受け入れられる場所を求めて小さなアレクサンダーが馬に跨り1人ギリシャの街に旅立って行く。難しい哲学的映画でした。