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兄弟仁義 逆縁の盃のyusukepacinoのレビュー・感想・評価

兄弟仁義 逆縁の盃(1968年製作の映画)
3.8
シリーズ7作目。鈴木則文×笠原和夫という組み合わせが極上だった。
6作全てで客演してきた鶴田浩二から殺陣がキレてる若山富三郎と菅原文太に変更されるがこれがまた良い。シリーズに新風を巻き起こしている。曲者揃いのためか文太はやや薄いが。
工場廃液が絡む争い。意外に入り組んだ人物の関係図。男はやはり母を想うのか。北島三郎と三益愛子の関係が絶妙。
冒頭の北島三郎の暴れっぷりにやられる。
名悪役の天津敏を下に従える金子信雄の憎々しさ。菅原文太と金子信雄の対峙がまるで『仁義なき戦い』の広能と山守を見ているよう。遠藤辰雄の役と似合っていない髪型が異質。両者共に悪役として鳴らした天津→遠藤への攻撃はあまり見たことがないかな。
菅原文太のクレジットがそんなところなのかと驚き、大木実の使われ方にも驚く。桜町弘子は可哀想だったな。
これはシリーズの中でもかなりの傑作に位置するだろう。
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