こぅ

血に笑ふ男のこぅのレビュー・感想・評価

血に笑ふ男(1937年製作の映画)
4.2
70/'21

アガサ・久里子亭原作、ローランド・V・リー監督による、
◯変わりする異色珍作⁉︎。

必要最低限の登場人物、キャラが其々立っていてテンポもコメディの如き軽快。
ただ、観終わった結果論からすると序盤でジャンルの特定は不可能。(誰もが邦題から察しはつくが)ジャンルは【あらぬ方向】へと向かうのだが、その前の伏線的お膳立てが無い(これが狙いか⁉︎)。

宝クジの当選や、それによって◯◯破棄になった事をジェラルドが知る描写(脚本)が無い状態でのキャロルを追うようにパリ行き客船に便乗してきたジェラルドの目的(狙い)が分からないまま進行(これも狙いか⁉︎)。

正直、終盤前まではラブコメ⁉︎で退屈、、
本作の お楽しみは終盤 にギュッと詰まっていたか。

ジェラルドは、◯◯る発作⁉︎持ちだった、、それに気づいたキャロルは異常性を察知し、身構える。

本の挿し絵(写真)を見てキャロルは確信する、、
ここから終盤のやり取り、お互いを探るような駆け引き、対決が緊迫して見処に。
特に本を読ませるくだりは異常。

その恐怖に◯乞いするキャロル。
そして、彼の素性活かしたキャロルの【機転】が素晴らしい。
【地味な二転三転】も楽しめる。


ラスト、一気に【解放】されるキャロルの心理状態(描写)が秀逸(女性陣共感必至⁉︎)。

演じたアン・ハーディングも熱演だが、ジェラルド役、ベイジル・ラスボーンの豹変ぷり怪演が最大の見処。

84年も前からこんな◯◯◯野郎を描いていたのに驚く、、
そんな発見(観る価値)のあった怪作。
こぅ

こぅ