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十人のならず者のHKのレビュー・感想・評価

十人のならず者(1955年製作の映画)
3.3
ランドルフ・スコット主演の1950年代のハリウッド西部劇です。
カラー・スタンダードサイズ。
原題は“Ten Wanted Men” 10人のお尋ね者、まあほぼ直訳でしょうか。

西部劇で(時代劇も)タイトルに “〇人の~” とか “~の〇人” とかつくともうそれだけでワクワクしますが、本作は実はこの “十人の” が誰を指すのかよくわかりません。
牧場主のスコット扮する主人公たちではなさそうだし、悪役の一味の方だと思われますがもっと多かったような・・・どの10人?

ランドルフ・スコット主演の西部劇は実はペキンパーの『昼下がりの決斗』しか観たことがなくて、一枚看板の堂々主役作品を観るのは記憶の中では今回が初めてです。
当時量産された勧善懲悪の西部劇なので登場キャラと物語の展開は良くも悪くもまあ類型的ではあります。
それでも本物の牛の群れが川を渡るシーンなんかそれだけでモーかなりの迫力。
やはり本場ですね。

オープニング・クレジットはスコット以外知らない人ばかりでしたが、最下位に並んで表示されたのがデニス・ウィーバーとリー・ヴァン・クリーフの二人。

ウィーバーは新婚ホヤホヤの若い保安官でいかにも途中で死にそうなキャラ。警部マクロードのようなヒゲもなし。
クリーフはこの時期もちろん悪役の下っぱ。だいたい主人公にアッサリやられる役ですね。こちらもまだ若くてヒゲもオーラも無い頃です。

中盤で主人公たちが籠城した家に敵が次々にダイナマイトを投げ込むまるで逆『リオ・ブラボー』的展開にちょっとビックリ。
勧善懲悪にしてはかなり主人公たちが不利な展開で少々心配になりましたが、最後はまあそれなりの結末でした。

スコットは1930~1950年代の西部劇で70本以上も主役を演じてます。
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