ひろぽん

バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲のひろぽんのレビュー・感想・評価

3.1
ジョエル・シュマッカー版『バットマン』2作目
初代『バットマン』4作目

街中を凍て付かせようとするMr.フリーズと、植物のために人間を滅ぼそうとするポイズン・アイビー。二人の標的となったゴッサム・シティを救うため、バットマンとロビン達が立ち向かって行く物語。


ノーベル賞に輝くほど優れた分子生物学者だったヴィクター・フリース。難病の妻の病気の治療法が見つかるまで、妻を冷凍保存する研究をしていたが、実験中の事故により体が氷点下以下でなければ生活できないMr.フリーズと化してしまった。

南米の研究施設でウッドルー博士の元で研究をしていた植物に異常な愛情を注ぐ植物研究学者のパメラ・アイズリー。アイズリーは、ウッドルー博士が筋肉増強剤を使用した違法な人体実験による、改造人間ベインの誕生を目撃してしまい、ウッドルー博士により植物標本の下敷きになってしまう。植物の毒性を全身に浴びたアイズリーは、ポイズンアイビーとなり、ウッドルー博士を殺してしまう。

「フリーズ・ガン」という冷凍銃を撃ち放ち氷を操るMr.フリーズ、誘惑フェロモンと人を殺せる強力な毒を操るポイズンアイビー、筋肉増強剤で怪力筋肉バカとなったベインの3人がヴィランとして徒党を組みゴッサムシティを襲う。


そして、ブルースの執事であるアルフレッドの姪であるバーバラがウェイン家を訪ねてきて、アルフレッドの残した暗号を解読しバットガールへと大変身。

バットマンを筆頭に、曲芸が得意なロビンと、柔軟な身体を生かした戦いをするバットガールのヒーロー3人が協力し合ってヴィランを迎えうつ。


2on2のチーム戦だった前作を超え、3on3のチーム戦としてヒーローとヴィランたちが互いに協力し合いながら交じり合う。

恋愛、仲間割れ、登場キャラの多さなど、様々な要素を盛り込み過ぎたお祭り映画のため、本来あったダークさは薄れ、前作のコミカルさがさらに際立ち、子供向けの作品になった印象を受ける。個性的で魅力のあるヴィランが多く登場したことは良かったが、色々な要素を収拾がつかないほど入れすぎており、内容が薄っぺらくなっている。

ラジー賞を受賞するのも納得の完成度だと思うし、初代の『バットマン』が今作で終了した理由も分かる。

そして、この4部作の中でバットマンを演じる俳優が3人もいるというのが謎でしかない。前作でキャラが一新して変わったのは納得だが、今作でヴァル・キルマーからジョージ・クルーニーに変わったのはよく分からない。

バットマンとロビンがポイズンアイビーのフェロモンで誘惑されて、仲間割れするシーンが1番好きだった。その間にバットガールが入り和解し、さらに絆が増し結束していく様子はとても良かった。

バットスーツのコスチュームデザインに乳首を取り入れたのはダサいと思う。

気になるところは多々あるが、これはこれで好きな作品。
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