このレビューはネタバレを含みます
今でこそLGBTの映画は増えているが、2001年当時に日本でこの映画をやることはとても攻めてるなと思う。
最初はコメディタッチが多いし、かつひろと朝子の繋がりが薄いなとも感じたが、人間なんてそんなものか、きっかけなんてそんなものかと鑑賞後に考えが変わった。
血の繋がりが最後は大事となおや母は言っているが、家族の始まりって他人だよね。どんな関係があってもそこに愛情があれば家族なんだと思わせられた3人でした。
多様性や孤独について、LGBTではない場面からも映し出されていて考えさせられた。男尊女卑なんだけれども、それが当たり前の時代だし、兄の嫁も内心どう思ってるか知らないが嫌々着替えを受け取るシーンがリアリティを感じた。
飲み会や食事シーンでのお酌が礼儀だから、普通だからというように行われていたが最後の3人のお酌シーンでは友達だからって感じが出ててすごく好きなシーン。
女がご飯を作らなくても男が正社員にならなくてもいい。幸せで、生きていればいいんだ。予想以上に素敵な作品でした。