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ダンボのNMのレビュー・感想・評価

ダンボ(1941年製作の映画)
4.0
名作だと思う。
最初はダンボのかわいさに目を奪われるけど、もっと大事なメッセージを感じる。

噂好きでプライドばかり高いほかのメス象たち。
動物の事情など知ろうともしない人間たち。
耳が大きいというだけで生まれてすぐ迫害を受けるダンボ。
ダンボを無条件に愛する母親ジャンボ。

そして見かねて助け舟を出すねずみティモシー。
彼もダンボのように小さくて耳が大きいが気に留めず楽しく生きている。知恵を使い象も人間も操っていく。勇敢で優しい。
ダンボ親子が引き離され再開した様子を見て一粒涙を落とすが、単に感動したのか、彼も母親を思い出したのか、何れにせよ彼にだって孤独はあるはず。
だからこそ相手の痛みが分かる。
「今まで俺たちついてなかったけどいつか二人ででかいことをやろう」というセリフの「今まで」とは、出会ってからのことなのか、それとも彼の人生の大部分のことをさすのだろうか。

カラス軍団もメス象軍団と一緒かと思ったら事情を知ると全面協力してくれるのも良い展開。
彼らのお陰でついにダンボの才能が開花した。他者の痛みがわかる想像力を私も大事にしたい。
続いて自分の力だけで飛び、ふたりで成功者になるエンディングはシンプルに感動。

前作のファンタジア等で赤字だったディズニーが低予算で作ったものの大ヒットしたそう。
古い映画だがダンボの動く様子は完璧に可愛らしい。
ジャンボが歌う子守唄も素晴らしい。
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