甲冑

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの甲冑のレビュー・感想・評価

4.0
20世紀をまたぐカリフォルニア州の石油採掘ブームに生きた男たちの話。資本主義の怪物的な勢いとその先の破綻を体現しているようなおっさんとその波に飲まれそうな(殺されたが)福音派という時代を映している感じ?結局は同じ穴のムジナみたいな?かつてはマニフェスト・デスティニーとして開拓や植民地化とキリスト教ががっちり手を繋いでいたはずであろう白いアメリカのフロンティア消滅後の姿。善悪は置いといてこういうメンタリティのおっさんも宣教師も結構いたのだろうという気がする。ジョニーさんの劇伴は好みが分かれる所。この監督らしいしっかりとした映画を見た感。

(メモ)
旧約聖書出エジプト記の「十の災い」の一文、"There will be blood everywhere in Egypt."に由来、「いずれ血に染まる」を意味する。神ヤハウェがエジプトのファラオ(王)の圧制からイスラエル民を助けるため、エジプトに災いを与えようと弟子のモーゼにさせたことが十の災い。エジプトの生活を支えるナイル川を「死の川」にしてしまうことでエジプトへ打撃を与えるという。
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