もやし

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのもやしのレビュー・感想・評価

5.0
見るの二度目です。初回は夜中ぼんやりテレビ見てたらたまにある深夜映画コーナーでやっていて、何じゃこりゃーー!となった映画です。映画鑑賞数が2000本近くになった今でもやっぱ何じゃこりゃーー!でした笑

やっぱPTA監督って凄すぎるんですね。


よく「◯◯の栄光と没落」っていう謳い文句の映画って山ほどあるじゃないですか。マーティン・スコセッシ監督やリドリー・スコット監督が描きがちなやつ。

でもこの映画一見そう見えて全然違うんですよね。
栄光もそんなに嬉しいもんでもないですし、さほど没落もしないんですよね。

一見何の関係もないはずなのですが、この映画の一番の見所はポール・ダノ演じるカルト牧師を徹底的に虐めてるところなんですよね笑 何でやねんっていう笑 一方的な虐めシーンは、ポール・ダノには悪いけど割と爆笑ものです。


主人公は油田見つけていきなり大金持ちになったのですが、ある日ポール・ダノが訪ねてきて、家の近くに油田と思われる場所があるから紹介料と実際に油田が当たった際には成功報酬が欲しいと。
何やら何を考えてるのかわからん感じで、「私を舐めない方がいい」とか言ってるんですけど、全然舐めていい存在なんですよね笑


主人公は全くの無神論者だし、彼のエセキリスト教にはかなりの拒否反応を示していた。
成功報酬くれと言ったらふざけんじゃねえこの野郎とか言って泥に頭グリグリされてドロドロにされる笑
でもその姿がすごい似合ってるんですよね笑 必要なシーンというか笑


でも何やら上手くやれそうな感じでポール・ダノは去っていく。



一転して20年後ぐらいかな?
もう使い切れないほどの金を持ちながら、大切な人も誰もおらず、ただただ呑んだくれながら余生を過ごす日々。
書いてなかったですけど彼には大切な息子がいて、油田が破裂した瞬間にぶっ飛ばされて耳聞こえなくなっちゃったんだけど、必死で医者探したりして、すごく大切にしていた。一方で手話を決して勉強しようとしないところ辺りがこの人の意地っ張り感が伝わってくる。

その息子とも袂を分かつことになり、もう本当に周りには誰もいない。小さい頃の息子と仲良くするシーンが泣ける。でも感動するのはこの一点だけ。基本は無駄に重厚感のあるコメディ。


終盤の20年ぶりのポール・ダノの登場がマジで爆笑もの。
何故か屋敷のボウリング場で繰り広げられる笑

偉そうに登場するポール・ダノだったが、最終的には助けてくれと懇願する事態に笑
ボウリング場ならではの方法での徹底的な虐めに爆笑しつつも一生忘れられないシーンです。
もやし

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