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ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのyaaaのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

2024.3.10

書きかけ

2時間40分ほどもある長時間作品
天才と名高い出来る方?のPTA監督の作品何気に初見かもしれない
とても面白いと聞いていたのでかなり期待していたんですが、
わりとテンションがずっと低くて、
最初10分くらいはセリフすらない
石油採掘で一発当てようって話で、
そこに癖強の人たちが絡んでくる感じかなあ、
だからたぶん騒々しい映画なのかなあ
と想像してたんですけど
想像の3倍くらいは静かな映画でした
序盤のセリフなしのシーンが長いのは、あえてセリフを削ることで、言葉意外の部分を読み取る映画ですよという説明なのかもなあと思いました

起きてることだけ見るとわかりやすくて、
石油採掘で一山当てたいっていう、感じの悪ーい癖強オヤジがうまいこと一山当てて途中何やかんやトラブルに巻き込まれたりして、なんか酷い間に合いそうなところ確かにまあまあ酷い目にあって、でも結果大富豪になるって話(だけど映画としてのテンションは低め)なんですけど

なんつーか石油採掘っていうBIGアメリカンドリームな話なのに全くワクワクしないw
ダニエルはそもそも何で成功したいのかよくわからないしすっげー感じ悪いし成功しても全然楽しそうじゃないし、他にも基本的に好感の持てる人物が出てこないから誰にも感情移入できない
タイトルのわりにほとんど血が出てこないし…まあ一応最後出たけど
(BLOODは石油を暗喩する意味もあるらしい?)
ラスト手前くらいまではポール・ダノの胡散臭キモい演技くらいしか楽しめるとこなくない!?まあ楽しいけどwみたいな

ずっと不協和音奏でるBGM、なんか嫌なことが起こりそうな緊張感、
映像、美術のリアリティ、緊張感ある演技の説得力などで
面白いというよりかは、面白い話なのかどうかよくわからんけどなんか見れる、なぜか見れる…!初見で観てる最中はそんな感じでした

ただ序盤はまあまあしんどかった こののっぺり感で2時間40分いくの!?とw
自分はずっとこの主人公がわかりやすくもっと酷い目にあったり、
事業に失敗するとかそういうことなのかなあと思ってたら
(だってこんな人めちゃめちゃ恨み買ってそうじゃない、なんなら殺されそうじゃない)
普通に成功する、しかもなんかやらかしそうだなと思ってた宣教師の方をボコボコにして結果殺しちゃう、ってのは意外というか、えっ、ドユコト?
普通にポール・ダノに勝っちゃの?意外?え、終わり!?
別にそこに勝ってもカタルシスはないよな…!?みたいな、ちょっと混乱しちゃいました

加えてかなり難しい作品だったな、とも思いました
シーンをぶつ切りに繋いでる感じで、わりと重要そうなシーンなのに説明がなかったりするし、(子供をゲット?するシーンとか)
単純に本編を見た直後は結局何を描きたかったのか自分はいまいちわかりませんでした

なぜかラストの名台詞、
ミルクシェイクを飲んでやる!
は先に聞いてたので知ってたんですけど
だからいつ聞けるんだろうってずっと思いながら見てたんだけど
その分ちょっとその 待ち に疲れちゃった部分はあったので、
先にセリフは聞かないほうが良かったかなとは思いました

ポールダノの宣教師がダニエルにされたことの仕返しにバチバチビンタしているところはめちゃくちゃ笑えた
そしてラストのミルクシェイク、なんというか、純粋すぎる子供の喧嘩の応酬の研ぎ澄まされて極まった感じというか、
やられたらやり返す、純粋な殴り合い、
そこに大人の狡さと資本主義が乗っかって
より純粋さと狂気が際立って見えるというか、
そういうところはすげえなあと思いました
だからこそのミルクシェイク
大人はあんまり飲まない?ミルクシェイク

気になった点
ポールダノに一人二役させた意味
ポールダノが一人二役してるってことに見た後で気付いた。でもなんでわざわざ一人二役?宇多丸さんの解説で、ダニエルにとって家族以外の、敵である他人の認識なんて適当でみんなおんなじような顔なんだという意見はちょっと面白いけどどうなんだろう
子供が火をつけた理由 耳が聞こえなくて精神が不安定だから?弟が偽物ってことに気づいたから?
日記?について ちょっとよくわかんなかった
文字を書く練習?ってあったっけ?
資本主義批判映画なの?
原作小説がプロレタリア文学だからこの映画もそういう作品なんだよって解説を見てそうなのかなー、ほんとかなーと思ったり
ダニエルが同性愛って考察を読んだけどどうなんだろう?女性の話が全然出てこないっていうのは確かにそうだけど
宣教師を殺した後に秘書?が来たシーンで、秘書が特に驚きもしていないように見えるところ
人の名前がわりと覚えにくかった 息子の名前とか
評価が高いわりにはそこまでオオッ!とならなかったなあ
ちょっと期待が大きすぎたかもしれない
2回目見たらもう少しスムーズに楽しめるかもしれない
子供の父親が油井の事故で死んで、その直後に連れて帰ったってことだったのかな?わりとなんの説明もないし、
死んだかどうかの説明もないよね?
横にいて助かったのが主人からってことだよね…?
油まみれでわかりにくかった
読み取ってくれ、って演出なんだろうけど初見ではわからなかった
あえてやってるのかな?
本当のお母さんとかどうなってんの?
ポールダノが一人二役だったのもわかりにくかった
字幕で見てたせいもあるかも、そもそもわかりにくいものでもないのかもしれない
わりとしくじってるのは石油採掘のノウハウが確立されてない時代の話だからなのか、主人公が大雑把な人間であるという説明なのかってとこが気になった、たぶん後者かなと思ってる
ラストのダニエルの終わった、っていうのも興味深い
人を殺したという意味ならもうすでに偽の弟殺していたのに、ラストでのみ終わったといっていたこと
弟殺しても終わってないけど、宣教師殺したら終わり
違いはどこにあるのか
油井のそばでマッチ使ってたりしたけどアカンよなあれはw
あと髭も気になった、ダニエルも弟も微妙に長いし鼻毛も飛び出てるように見える、絶妙に整えきらない感じの役作りなのかな
口髭以外の部分の剃り残しも凄く濃くて印象的
清潔感が出るか出ないかのギリギリ、みたいな役作りなのだろうか
ダニエルがとんでもない失敗しちゃって、一攫千金なんてダメだよって映画なのかと思ったら、そうでもないけどそうでもあった、みたいな
その話だとわかりやすいけど、結果的に表向きはその途轍もない欲望が一応は勝っちゃってるところが面白い、資本主義の化け物やで!ってことなのか
ダニエルがどう観ても幸せになりそうにない、それで結果的に幸せそうになってない、という意味では予想通りの展開ってことで、そういう部分で、見れる、って感じなのかな 成金ざまあ、みたいなw
それにしてもポール・ダノは若い時からこんな癖強の役をやってて凄いなあ
そういえばほとんど女性が出てこない映画だった
噴き上がる真っ黒な石油となんだかよくわからない貪欲な野心みたいなものが重なると言われてみれば確かにそう
ほんで燃えてるし
当時はこういう人いっぱいいたのかなあ
まーでも今でもいるか
これは結果なんだかんだでやっぱり資本主義経済が一番のテーマなのかな
原作者や監督は資本主義あかんでこれって立場なのかどうなのか
序盤の事故でダニエルは性的不能になったという考察もあるのかーなるほどねー
確かにちゃんとしたハシゴが用意できない人物、っていう説明だけじゃないような感じはするよな

2回目チラッと観てるけどやっぱり全然わかりやすいなあ
序盤のダニエルの事故も単に落ちて背中を打ったってだけじゃない何かを感じるし、そのまま死にそうなくらいの演技
赤ちゃんの父親がおそらく事故で死んだんだなってのもすっと入ってくる
(にしてもだいぶドライに描かれてはいるが)
ポールダノ意外全員知らない俳優だったってのも自分がわかりにくかった理由かもなあ
髭の剃り残し、日本の時代劇のさかやきの剃り残しみたいな感じ?

これ初見の時に息子が本当の子じゃない、
ってのが途中までよくわかんなかったって部分だけでも、
その部分が普通にわかってみたら、まあそれ以外でもかなり面白いかも?と思えてきた

ストーリー
映像
演技
美術
衣装
yaaa

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