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ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのmplaceのレビュー・感想・評価

3.8
1800年代後半から1900年代にかけての米国で席巻し始めた石油ビジネスで主人公のプレインビューが富と権力を求めてのし上がっていく様子と、そのような「父」に翻弄されながら自己を確立してゆく「息子」との関係が少しづつ、または時に極端に変化してゆく様子がとても生々しく描写されているのが痛々しくも秀逸です。ヘンリーと共に浜辺で並んで座っていた時の光と影の写し方が非常に印象的でした。

宗教が時に人間を操るために利用されていることを示唆するシーンも多く、宗教批判も含まれた映画とも言えるでしょう。米国におけるキリスト教や教会の扱われ方について詳しい人の方がより面白く観られるかもしれません。また最後まで救いが感じられない物語でもあるので、そういう点でも観る人を選ぶ映画だと思います。
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